どんな仕事であっても、新人時代は大変なものですが、新人看護師の何が大変かというと覚えること(一緒に働く人の顔・名前、建物の構造、業務、物品の場所、病棟のルーティンなど)、勉強(患者さんの疾患、治療方法、検査内容など)、採血や清拭といった技術練習が同時進行であることかもしれません。
配属先にもよりますが、私の病棟では
◉勉強
毎月教育係の先輩から与えられる勉強内容(疾患、検査、技術など細かくまとめられたもの)の用紙に沿って勉強した内容をプリセプター(自分の指導係)に見てもらい、もっと理解を深めた方がいいところや追加で勉強した方がいいことなどのアドバイスをもらう
◉技術練習
陰部洗浄や清拭といった清潔保持や車椅子移乗・移送といった移動関連は病棟オリエンテーションが終わってから技術チェックシートをもらい、業務をしながら先輩と一緒にケアに入りながら自立をもらうようにしていました。
採血・ルート確保(点滴)、導尿などの侵襲を伴う技術は集合研修を受けてからモデル人形に実施し、科長からOKが出たら患者さんに実施という3段階を踏んでいました。
診療の補助にあたる技術は患者さんへの身体的侵襲を伴うため、とても緊張したことを覚えています。
技術練習で大変だったことは時間調整でした。特にモデル人形は病院によって数が限られているので一定期間借りる形になるので、その間に人形で練習を繰り返して科長から実施許可をいただくまでできるようにならないといけないのですが、新人だけで練習せず、教育の先輩に手技を確認してもらうため時間の調整が必要なんです。この時間調整が、自分は大丈夫でも先輩がダメなタイミングやその逆パターン、臨時の入院がきたりといろいろあるなかでどうにか時間を作っていました💦
退勤後に練習というのはよっぽどのことがなければなかったように思います…
モデル人形でOKをもらって患者さんに実施する時も、先輩看護師の見守り下で行うためその日の業務のフォローにあたる先輩との時間調整が必要でした。
◉覚えること
入退院時のカルテの入力、書類作成・患者さんへの説明、病院の構造(迷路みたいでした笑)、内服薬の組み方や発注伝票の書き方、清潔ケアや処置関連の物品の場所など実習では見えなかった部分が沢山あります。
新人として配属されてから1年かけて育てていく病棟が多いと思うのですが、学生の頃は受け持ちの患者さんのことだけを見ていればよかった状態から、日を進める毎にタスクが増えてできたことよりもできなかったことを数える方が多い日々でした…
そして先輩方は先輩方でその都度新人の様子を共有していたため、指摘されたことなども把握されていたので、同じことをした時には二度目であることを指摘されることも多々ありました。
特に私は優先順位のつけ方と時間管理がとにかく苦手で、1年目の冬までは先輩と業務調整するときに日々の目標を伝えるのですが、毎日優先順位と時間管理を言っていた記憶があります。
看護実習は患者さんとのコミュニケーションや看護技術の実践、看護過程の展開など看護師となって臨床ですることをたくさんします。ただ雑な表現をすると、それ「だけ」をすればいいのです。
しかし実際の看護師はというと、書類の作成・お渡しや、ご家族への連絡など細かい業務もあります。時にはこれって看護師がしないといけないこと…?と思うようなこともありました。